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2012年8月6日月曜日

重春銘の銑から小刀とナタを作る


先般手に入れていた
小刀とナタを作りました
ナタを使った動画UPしました

左端が小ナタ、中央が身幅12mmの小刀
右端は、またいつか刃物として活用します

右端が重春銘の銑から作った小刀
左の2本は自作

切れはどれも同じような感じですが
左の2本はかなり焼戻しをしたので
刃先の強靭さは劣ります

これは重春から作った小刀の
鋼(玉鋼と思われます)の拡大写真

因みにこれは藤井刀匠作の玉鋼小刀の拡大写真

2013年6月30日日曜日

古い会津刃物と会津鉋総括


21日に紹介した古い会津鉋
寸四(身幅61mm)の「重」の
下の字について
「くずし字辞典」をつぶさに
調べてみました


その結果「舞」の字

そして「置」
これらが似ています

そして最初に疑った「丸」

やはり「丸」でしょうかね
しかしながら
「会津の刃物鍛冶」の
会津鍛冶銘には
「重舞」や「重由」
「重置」「重丸」は
見当たりません・・
謎です

参考までに
これらは「道具曼荼羅」で
紹介されている会津鉋
左端の上下2点は「重道」
中央上は「重親」か?
上段右の刻印銘は
判然としません
下段中央は「重利」
その右は「重輝」

そして私の手許にある重房(玉鋼)

重道(玉鋼)

重明(東郷鋼)

重延しげのぶ(特殊鋼)
これは仕事で使えるレベルでは
ありませんでした

重利(玉鋼)の二寸鉋

重力(玉鋼)

重則・寸八
玉鋼、初代か・・

重勝(玉鋼)

重春 銑(玉鋼)

重春(玉鋼)
切れ味よく、永切れする 

重輝(玉鋼)
切れ鋭く、永切れする

重輝 櫛刃鉋(玉鋼)

渡辺 重輝 寸六
(身幅約6.5cm)
内丸鉋として使われていた
ものと思われます
特殊鋼系でグラインダーに
当てると
火花は比較的多めに飛びます

平鉋として砥ぎ上げた状態
渡辺重輝銘は
堤章氏による著書
「会津の刃物鍛冶」には
記載されていません


重高(玉鋼)


その後、豆平鉋に改造
焼き入れがやや甘く
仕事では使いにくい

重高(玉鋼の小鉋)
よく切れ、永切れする

重高(寸六・玉鋼)
切れ味よく、永切れする

重保(東郷鋼)
刃先強靭で永切れする

重上(寸六・玉鋼)
これは刃先が甘すぎて
仕事では使えない
贋作かもしれない

重次(玉鋼)
切れ味よく、永切れする

重清(内丸鉋と際鉋)
よく切れ、永切れする

重光(作里鉋か?)
刃先はやや甘い感がある



他には、堤章氏による著書「会津の刃物鍛冶」
で紹介されているものが
あります

「会津の刃物鍛冶」で
紹介されている銘を
挙げてみると・・

重房 重広 重綱 重行 
重春 重正重吉 重則 
重利 重輝 重里 重岩
重明 重上 重友 重金 
重親 重義重忠 重光 
重直 重道 重高 重平
重長 重若 重保 重延 
重輝 重富重成 重清 
重武 重次 重松 重氏
重時 重兼 重定 重興 
重直 重遠重門 重森 
重豊 重賢 重勝 重之
重元 重只 重隆 重盛 
重栄 重宗

他に二代目・重正の「菊寿」があります

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2012年7月17日火曜日

重春銘の銑


せんという古い道具を手に入れました


重春という銘が刻まれています
おそらく会津の刃物鍛冶によって
打たれたものだと思われます
会津の桶作りの道具として
使われたのでしょうか(参照

地・刃ともに健全で
研ぎ直せばまだまだ使えるでしょう

しかし、私は銑として使うことはない・・
刃の長さは24,5cm、身の幅は4cm強
厚みは4mmはある
これだけあれば小刀や小鉋身が
多く取れるだろう・・
歴史的資料として残しておくべきか・・
悩むところであります・・

堤章著「会津の刃物鍛冶」によると
重春銘について、このように説明されています

銘の「重」の字がナベブタの下に「里」の字
のように刻まれていますが
これは明治以降の近代会津刃物鍛冶の
先駆者とされる重房銘の刀工であった
若林安右衛門の長男安左衛門の
流れだということです
一方、本来の「重」の字を刻んだのは
若林安右衛門の二男猪之吉の流れだそうです

その後、小刀に作り変えました(参照

2014年5月27日火曜日

古い会津鉋 重春を入手

古い会津鉋(福島県) 重春銘の鉋身を入手
身幅約44mmの外丸鉋だったが

平鉋用に研ぎ直す
重春は以前、銑センを紹介したことがありますが(参照
それを分割し小刀として使っています(参照
鋼は玉鋼と思われますが
切れ味良く、刃先も強靭なので
この鉋にも期待したいところです

最終仕上げには若狭の田村砥を使ってみた

これはかなり硬めの戸前だが
長い太い筋が全く当たらない
不思議な仕上砥・・

刃先は問題なく研ぎ上がっている
研いだ感じでは鋼の強靭さが伝わってきました

身はかなり薄く、身の両端から中央にかけて
凹状に削ぎ落とされている
これは古い会津鉋の特徴の一つでもあります

特に背側は顕著に凹んでいる



中古の台に収めてみた
以前挿げていた身よりもかなり薄く
このように馴染み面に板を貼り付けた

出来上がり


Maple材で試し削り(YouTube動画UP

動画のコメント欄で
この自家製の万力について問い合わせがあったので
反対面の画像をUPしておきます


粘りの強いメープル材の荒削りでも
威力を発揮してくれました

削り肌の美しく、逆目もほぼ止まっています

その後数日間、仕事でいろいろなものを削りましたが


刃先はまだまだ持っています
かなり強靭で永切れします

小鉋の一員として加わってもらいました
左端が今回の「重春」
その右は新潟与板の舟弘さんの「天酔」、その右は同じく「天慶」
右から二番目は東京の神田さんの「も作」
右端は古い大阪鉋「勘兵衛」