2017年2月7日火曜日

削り難い材を削る

 楽器の側板4台分を一気に削る
所要時間、約3時間
荒削りに使った羅生門・寸六
特殊鋼(おそらく青紙1号)は切れが重いので
このウォルナット材には使えるが
さらに粘りの強いメープルやタブノキでは
使う気になれない・・


仕上げ削りは古い東京鉋の長光・寸八
炭素鋼なので切れが軽い
特に長光は切れの鋭さもあり、永切れもする

タブノキの深い逆目も完全に止まっている

こちらはメープル
これくらいの杢、逆目は簡単に止めることができる



使った鉋
左端は長光・寸六(炭素鋼)この長光は
刃先の強靭さはそれほどでなないが
切れの軽さは手持ちの鉋の中ではトップクラス
刃の砥ぎ角度は30度ほどにしているが
それでも切れは軽い
その右は羅生門・寸六(特殊鋼)
その右は初弘・寸六(おそらく初代・炭素鋼)
右端は長光・寸八(炭素鋼)



2017年2月3日金曜日

The Guitar in Italy

作業中、注文していた「The Guitar in Italy」
という本がイタリアから届く
50ユーロ、170ページ
18世紀後期から19世紀にかけての
イタリアのギターが豊富に紹介されている
これはイタリアのリュート製作家で
この本の著者の一人でもある
Anna Radiceさんが案内してくれたもの
興味がある方はAnna Radiceさんまで問い合わせてみて下さい
annaradice@tiscali.it




2017年2月2日木曜日

三田市立図書館で古墳の出土物の展示


兵庫県三田市Sanda-cityにある市立図書館
市内の古墳から出土している
金属器の展示がなされています(2月5日まで)
三田市には600基ほどの古墳があるということで
今回の展示は6世紀頃の3ヶ所の古墳から出土した金属器が
保存処理を終えたのを機になされ
「よみがえるいにしえの副葬品」と題して公開されている
ここに紹介したのはその一部

これは冠などの装飾金具 

付けられている丸いものは
ガラスでしょうか・・


これは折れた直刀の元部分と鍔Tsuba



これは銀象嵌Zouganが施された刀装具


文様は隼人紋でしょうか・・参照 

これは鉄に鍍金Tokin(金メッキ)がなされたもの


鉄製の鏃Yajiri
惚れ惚れとする造形・・


左上は鉄釘らしい 

短めの直刀
茎Nakagoの穴も確認できる

馬具と鹿の角で刀装された刀子Tousu


大刀の飾り金具



2017年1月31日火曜日

ウォルナット、メープル、タブノキ

製作中の楽器の背面板
鉋で膨らみを削り出しているところ

これは複雑な杢のMapleメープル材

この2枚はWalnutウォルナット材


鉋かけの次は
スクレーパーで削り、表面を滑らかにする


スクレーパー削りを終えた状態
左はメープル、右はタブノキ

最後に#150のサンドペーパーで仕上げる

合間にセラック・ニスを作る
この画像は原料のセラックを砕いているところ

薬研Yagen

2017年1月28日土曜日

製作中の特注ギターにフレットを打ち込む

こちらは特注ガルシア・タイプ
弦長640mm、Suzuki音律

フレット溝を彫っているところ





弦長640mm
音律は通常の12平均律

鋸は古い伏見鋸
長勝鋸さんに目研ぎをお願いしたものです


これは真鍮のフレット