2014年9月6日土曜日

四方反り鉋いろいろ Laprevotteラプレヴォット裏板削り用


19世紀ギター、ラプレヴォット・タイプの
裏板を削りだす際の四方反り鉋で
この4丁は現在主力で使っているものです
左の2丁は押金付きの二枚刃で右端2丁は一枚刃です
左端は身幅42mm、その右のものは身幅31mm
右端の一枚刃2丁は身幅25mm




左端のものはこれから刃口に
ステンレスを埋め込みます




銘は「越富士」
新潟県与板の小森小鉋製作所で
鍛えられたものだということです


この2枚の画像は以前も紹介しましたが
これを見た方が押金をグラインダーで削っているのは
何故かと質問されました

外丸鉋や内丸鉋の二枚刃は
押金の差込角度が大きいと
刃先でピッタリと合いにくくなるので
できるだけ低い角度がいいのですが


今回手に入れたものは
押金の差込角度が低すぎ
しかも差込みがきつ過ぎるので
押さえ棒を削り、適度な具合になるように修正しました
また、以前の状態では押金の頭部から
刃先部分を透かして見ることができないので
頭部が薄くなるように内側を削りました
この状態で頭部の隙間は約1mm
隙間を含めた頭の高さは約4mm


刃先の状態




こちらは身幅31mmのもの




これは理想的な押金の状態と言えます
押金の頭部の厚みは約2.5mmで隙間は約1.5mm
こちらも隙間を含めた頭の高さは約4mm
当然ながら、隙間が高い方が
刃先の合わせ状態の確認をしやすい





参考までに
これは30年程前に新品で購入したもので
身幅20mmの内丸鉋ですが
頭の状態は購入当時からこうでした
これも頭の高さは隙間を含め約4mm


2014年9月5日金曜日

Shellac セラック・ニスを作る

作業の合間にセラック・ニスを作っておく・・
これは以前も紹介したことがありますが
まだまだ今のところこの方法が
最も効率よくフレーク状のセラックを砕くことが出来ます


薬研(ヤゲン)と




手回しのコーヒー・ミル


2014年9月3日水曜日

ギターのフレッティング そして ユリの花


ちょっとフレッチングの計算をするときは
ついつい昔ながらの
ポケコンを使ってしまう・・


19世紀のギターの
Leimond Henry
レイモン・アンリなんかは
現代の計算機を使って計算し
しかも0フレットの
補正をした計算値と
ほとんど同じなのには
驚かされる

それから1827年製の
Panormoパノルモは
2フレット以降は0フレット補正をしていない計算値と
ほぼ同じで、尚且つ1フレットだけ補正されている
これは相対的にみると0フレット補正と同じ発想
これにも驚かされる

こちらはいつもの
古典音律の一つ
Suzuki音律フレッティング


工房裏ではユリの花が
盛んに咲いている


背が高いものは
1.5m以上ある・・

これは花が終わった後の
種が入った嚢



2014年9月2日火曜日

工房裏と近所の様子

工房裏で見つけたもの
何という虫かは知らない・・
ちょっと一服なさっているのでしょうか・・


こちらはアマガエル
こちらも一服・・?



これは犬の散歩の途中
県道の歩道に落ちていたもの
天蚕の抜け殻でしょう
淡い緑色で、昔は天然の繭として珍重された
ということを聞いたことがあります


歩道に植えられているドングリの木に付いているようで
時折、落ちているのを見かけます


カタツムリの殻といっしょに・・



これは工房裏で自生しているアサガオ
毎年盛んに花を咲かせるが
奥に一輪見えるのは、これは何?


同じアサガオの蔓と思われますが
この花は初めて目にする・・
突然変異か・・






これは今日、家人が近所のスーパーでゲットしてきたもの
曰く、「パンを買うつもりはなかったが
これを見たら思わず買うてしもた・・」
納得・・素晴しい・・私好み・・

2014年9月1日月曜日

工房の様子 Walnut材でLaprevotteタイプを製作

二日前に撮影したものですが
すぐ近くの道端に・・ニラの花だと思います(参照




来客・・カメムシ


ハナムグリ



こちらは工房の様子
美しい杢が出ているブラック・ウォルナット材で
19世紀ギター、ラプレヴォット・タイプを製作します
初めての試みです


膨らみ削りに新調した四方反り鉋を使ってみました
身幅42mmの越富士銘、鋼は炭素鋼
越富士銘は問屋銘だと思いますが
この銘の作者がお判りの方はぜひご教示願います

後日(9月5日)、この銘は
新潟県与板の小森小鉋製作所で
打たれたものではないかと、ご教示頂きました
ありがとうございました
この場にて御礼申し上げます


これくらいの大きさで、重みがあると
荒削りが楽に行えます








1時間ほど使った状態
刃口の磨耗が激しいので
金属を埋め込む予定






その後、スクレーパーで均し
サンドペーパー#150で仕上げました
その後内側を彫っていきます