2016年2月23日火曜日

工房の様子 特注小型モダン・タイプのネック材

これはヘッドになる部分
Mapleメープル材





これはヒール部分
これもメープル材で
チェロ用のネック材から転用したもの



ネック部分は軽いセドロ材
これにメープルのVeneer突板を巻きます


2016年2月19日金曜日

特注小型モダン・タイプの響板と裏板

特注モダン・タイプ(弦長640mm)の響板
30年以上寝かせたドイツ・スプルース

サウンドホールの縁飾りを入れる準備

接着後の削り




こちらは裏板にするメープルMaple材

荒削りに使った古い会津鉋

使用後の刃先の状態
かなりの量を削り、刃先がやや白く磨耗していますが
まだ切れは止んでいません

仕上げに使った初代・金井芳蔵 寸八

メープルの深い杢も
完全に逆目が止まっています




2016年2月17日水曜日

デュオ・パコダによる19世紀ギター二重奏



2月6日、大阪のフェニックスホールで行われた
ギターコンサート「ギターの非日常」から
稲川雅之氏と金谷幸三氏の二重奏が
YouTubeにUPされましたので紹介しておきます


Bachバッハの Goldbergゴルドベルク



使われたギターは拙作の二台のLaprevotteタイプ

2016年2月14日日曜日

因幡砥で細いノミを研ぐ そして寒椿

1月3日に山歩きに行った際(参照
持って帰っていたツバキの固い蕾Tsubomiが
いつの間にか開いていた
1ヶ月以上も経っているのに驚き・・


さて、こちらは先日紹介した
鳥取県産因幡Inaba砥
緻密で硬めの石質なので
細い刃物を研ぐのに向いていると思い
刃幅1.5mmのノミを研いでみました

よく反応し、心地よく研ぐことができます

研ぎ上がりも問題なし


古いマンドリンの修復で使ってみました




2016年2月10日水曜日

モランディと熊谷守一

先日、神戸の兵庫県立美術館で開催中の
モランディ展に足を運びました





17年ぶりに再会したモランディの絵

この図録は3年前に伊丹市立美術館
で行われた熊谷守一展のもの
Kumagai Morikazu

今回、気が付いたことは
モランディの世界は熊谷守一の世界と
共通したところがある、ということです

分かり易い例を挙げると
上は熊谷守一が60歳のときに描いた風景画(油絵)で
下はモランディが51歳のときに描いた油絵ですが
抽象化に同じような雰囲気があります

上の風景画も熊谷守一が60歳に描いたものですが
抽象化がさらに進んだ感じを受けます

これは熊谷守一86歳のときの油絵です
これは個人的にとても好きな絵なのですが
抽象化の極みと言いますか
余分なものがすべて削ぎ落とされている
にもかかわらず、状況がよく伝わってきます
これには感服します・・

モランディはここまでは行っていませんが

この水彩画などは近いものを感じます

そしてこのエッチング(銅版画)

油絵ではこれですか・・


花を描いたものにも共通した世界があります
これはモランディ

そして熊谷守一


これはまた違った表現のモランディ

そして熊谷守一

岡潔風に言えば、どちらの世界も
高天原Takamagaharaが表現されている
このことは以前、こちらのHPで述べています


会場を後にし、美術館の大きな窓から
浜側に目をやると、薄雲越しの太陽が
モランディの絵のように佇んでいたのが
印象的でした・・