2013年7月29日月曜日

雷砥を使って古い会津鉋重則寸八を研ぐ


長崎産の荒砥、雷いかづ(ず)ち砥を手に入れました
この砥石を使った動画をYouTubeにUPしました
研いだ鉋は先日手に入れた古い会津鉋重則銘寸八
この荒砥は現在では採掘されておらず
これは40年ほど前に掘られたものだそうです


この面は柾目になっていて
動画では最初にこの柾目面で研ぎましたが
滑るだけでほとんど反応しませんでした


そういうことなので、この板目面で研いでみましたが
こちらははほど良い反応をしてくれました


砥石自体の粒度は#200前後といった感じですが


鋼の研ぎ傷は浅く、理想的な荒砥です
刃物の刃先の摩耗が激しいときに
この荒砥で刃返りが出る寸前まで研ぐと
後の研ぎが大変楽に行えると思います


次に使ったのは荒めの愛媛県産伊予砥(粒度約#600)


やや柔らかめで反応よく
強い研磨力があります


これも研ぎ傷が浅いので
後の研ぎが大変楽に行えます


次に、試みに群馬県産の砥沢・虎砥を使ってみました


やや硬めですが反応よく
心地よく研ぐことができます
粒度は約#600






次に京都相楽郡和束産の杣田砥を使いました
粒度約#1000




丹波産の青砥よりもやや荒めですが
粒度がよく揃っていて針気はほとんどなく
強い研磨力を発揮してくれます



次に京丹波亀岡・岡花産の青砥で
杣田砥の傷を消しました
粒度は約#2000


この青砥は硬めですが反応よく滑走感もあり
心地よく研ぐことができます
硬口でここまでよく反応するものには
めったにお目にかかれません


丹波産青砥によく見られる
針状の太い傷もほとんど付きません




ここからは仕上げ研ぎですが、まず中継ぎとして
京丹波亀岡市の北隣り
南丹市八木町池ノ内産の戸前を使いました


京丹波産の仕上砥によく見られる吸水の仕方ですが
やや硬めで研ぎ感はすばらしく強い研磨力があります
東物(京都梅ヶ畑)の菖蒲しょうぶ産を彷彿とさせる研ぎ感です


研ぎ上がりも鋼が光るほどに仕上がっています
この感じも東物の中山産に劣りません
質感がこれによく似た中山産を何丁か持っていますが
もしこの池ノ内産が紛れていたら
私は見分ける自信はありません・・



次に産地不明の仕上砥を使いました
東物には間違いはないと思いますが
研ぎ感から五千両かなと感じられます


表面の様子(水に濡れた状態です)


硬口ですが良く反応し、強い研磨力があります


はがねは光り、地鉄じがねの肌が美しく現れます
ですが地鉄には研ぎ傷が確認できるので
鏡面仕上げ用とは言えないところがあります




最後に使ったのは京都梅ヶ畑・五千両産の合砥


表面の様子


これはたいへん硬い最終仕上げ用ですが
ほど良い滑走感で心地よく研ぐことができます





2013年7月28日日曜日

黄色いものと黒いもの


昨日7月27日午前10:30頃
飼い犬が寝ている脇に小さなタンポポの花が・・
よく見ると蟻(アリ)が行き来しています
蜜でも吸っているのでしょうか・・
YouTube動画UPしました






不用品を処分しようと思い、整理していたら
スピーカーボックスの若い頃の落書きが見つかりました
岩窟の仏陀・・?
面壁九年・・?




これは黒柿の杢目
炎のように見えます


そしてこれは黒檀Ebonyの杢目
風景画のようにも見えます





黒檀で作った19世紀ギターのストラップ・ピン




2013年7月27日土曜日

古い会津鉋 重則銘寸八を入手


古い会津鉋、重則銘寸八(身幅7cm)を入手
銘振りから初代の神田重則と思われます
時代は明治~大正か・・
鋼は炭素鋼、おそらく玉鋼でしょう
以前手に入れた二代・重則は東郷鋼でした






裏を何とか仕上げ


研ぎ上げてみました(刃角度は約28度)
鋼は薄めですが、焼きの入りは理想的のような感触を受けます


刃先は問題ありません

後日、台に挿げました(参照


2013年7月26日金曜日

2013年7月23日火曜日

19世紀ギターのBridge出来上がり


製作中の2台の19世紀ギター
Bridgeを作りました


これはViennaウィーン・タイプのブリッジ




ダブルホールにしました





2013年7月20日土曜日

カエルにカエル 秋の気配


ここ数日、日中の気温は30数度と高いものの
湿度が低く風があるためか
夕方には涼しさを感じるほどです
空も秋の気配を感じます




工房の入り口では
毎年カエルの置物にやって来るアマガエルが・・
今年は例年よりも多く見られますが
置物にはまだ少ない・・