2009年12月18日金曜日

古代の製鉄 その8

古来から、千種鉄ちくさてつという優れた鉄を産することで有名な播磨国(兵庫県西部)の千種地方では、製鉄の神である金屋子神かなやごのかみと、鍛冶の神である天目一箇神あまのまひとつのかみが祀られています(参照)。
ここで興味深いのは、金屋子神は神社に祀られているのに対して、天目一箇神は主に鍛冶職人の仕事場に祀られているということです。古語拾遺では、天目一箇神(又は命)は天地開闢かいびゃく後間もなく天太玉命あまのふとたまのみことに率いられてきた筑紫(福岡県)と伊勢(三重県)の忌部いむべの祖とされています。ということは天太玉命に従って日本列島に渡ってきた人物ということになります。そして、天太玉命の命令により種々の刀や斧、それから鉄製の鐸サナキを作っています。
また、古語拾遺では後の時代(崇神天皇の世)に天目一箇神の子孫に三種の神器の一つである天叢雲剣あまのむらくものつるぎの複製を作らせたとありますが、先にリンクをさせてもらったサイトでは天地開闢後に天太玉命に従ってきたということも、天叢雲剣の複製のことも記述されていません。何故でしょうか・・。
それはさておいて、では天目一箇命が従ってきた天太玉命はどこから日本に渡ってきたのかということですが、このことについては佐藤矩康氏による説が有力と思われます。

五鈴鏡


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